鬱な現実~うつしぐさ~

うつ病者及びスキゾイド症者の語るしくじりだらけの人生

腸を解き放つ:コンプレックス列記

二十代前半までニキビがコンプレックスだった、そう前回書きました

 

年を取るにつれて自然にニキビが消えていったのではありません。

とあるきっかけから、一気にニキビが治ったのです。

治った後で気付きました。

「それ」が原因だったと。

 

便秘。

ニキビの原因はそれでした。

そして、この便秘こそコンプレックスの二つ目だったりします。

 

普通の人は毎朝特に苦しむことなく用を足して家をでるのでしょうか。

けれど、自分にはそうできたのは中学に上がるまででした。

 

少しでもストレスが溜まるとたちまちお通じが悪くなります。

しかも中学生の頃から始まったいじめにより学校はストレスフルな場所です。

逃れようがなかった。当時は。

 

毎朝なんとか排便しようとトイレに籠り、家族が来ると個室を譲ってまた後で続きのきばりを行う。

そんな不自由な朝が来る日も来る日も続きます。

どうにもならないと思い、コーラックなどの便秘改善薬に頼ることもありました。

 

けれど、毎日毎日となると薬にも耐性が出てくるのか効果が薄くなります。

定量以上飲んだり、他の下剤と組み合わせたり、工夫をしますが出ないものは出ない。

その代わりに出てきたのがニキビ。

そこに相関関係を見出せなかった自分がいます。

 

ニキビは大学に入ってからも治まらず、むしろ最高潮に達しました。

顔だけでなく、頭の中にもブツブツが出来て、夜寝る時に頭を掻き毟ることもしょっちゅうでした。

そのせいで更なるコンプレックス、薄毛も進行していきましたし。

 

髪の毛の話は長くなるので今回は取り上げません。

眼目はあくまで便秘。

 

意外なところから手が差し伸べられました。

いや、意外というか、偶々というか。

 

あの排便時の快感を今も忘れられずにいます。

苦しまずに、きばらずに用を足せるって、こんな気持ちよかったのか、と。

 

汚い話になっている気もしますが、続けます。

 

テレビゲームをしていた時に、ちょっとないほどの腹痛が襲います。

食中毒か、と考えるほどの痛さです。

でも、これまで何かに当たっても何故が用便は足せませんでした。

 

ただ痛いだけで、出るとしても本当にウサギの糞のようなころころの粒が便器に転がるだけです。

どうせ今回も同じだろうと、ゲームを続行していましたが、脂汗が浮いてくるのを感じるとさすがに普段と様子が違うと気付き、トイレに駆け込みました。

 

全部、全っ部出ました。

数年ぶりに腸が空になるのを感じました。

自分の体重が5キロくらい軽くなったように思えるほどです。

 

しかも食中毒と違って、出すものを出しても腹痛が続くということがありません。

トイレから出ると、腹部の痛みは季節外れの雪のようにあっさりと消えてゆきました。

 

なぜだ?

ゲームのコントローラーを握り、それから離し、考えました。

答えに達したのは一時間ほど経ってからです。

 

特別な理由ではありません。

ただ漢方薬を飲んだだけだったのですから。

色々な薬、色々な療法、色々な運動をしても改善しなかった便秘。

 

それがただの(と言うと失礼ですが)漢方薬の一匙で治るとはなかなかすぐには信じられませんでした。

以前にも漢方の錠剤を飲んだりしていましたから。

 

だから効果を信じられず、そもそも飲んだことすら忘れていたのです。

ここから、全く期待していなかったことが窺われます。

けれど効いた。

 

更にその漢方薬は耐性をもたらしませんでした。

飲むと出る。

必ずです。

 

副作用として、激痛に近い痛みを排便前に感じますが、出した後の快感に比すれば物の数ではありません。

そうだ、耐性はもたらさないと書きましたが半分嘘です。

効果への耐性は出ませんでしたが、副作用については耐性が出来ました。

つまり、痛みに慣れたのです。

 

痛みが少なくなったのか、痛みを痛みとして感じるのを克服したのか見分けられません。

ただ、その薬を飲み始めた初期は学校へ行く途中でいきなり痛みが襲ってくると、次の駅で降りざるを得ませんでした。

とても耐えられる痛みではないからです。

 

けれど、半年ほど経つと痛みが来てもなんとか学校までそれを持ち越すことが出来るようになってきました。

便秘の治癒を通り越して薬による下痢の毎日でしたが、出ないよりは遥かにいい。

幸せとも言っていい日々でした。

 

あのゲームをしていた前日、結婚して家を出ていた姉が便秘改善の漢方薬を持って実家に遊びに来ました。

「これ効かなかったから使っていいよ」という言葉と共に。

そう、誰にでも効くのではないらしいです。

体質というものがあるのでしょう。

自分の体質はその漢方薬にとても合っていた。レゴとレゴがピタリとくっつくように。

そんな姉の投げやりな言葉も、なかなか便秘消滅の原因だと特定できなかった理由でしょう。

 

最初に書いた通り、この便秘こそニキビの原因だったのです。

お通じが良くなるにつれ、顔から赤いブツブツが一つ、また一つ消えていきました。

三か月もすると、まるで普通の人のような肌に。

 

少し遅かった気はします。

学生生活の終わりにやっと治ったのですから。

でも、もちろん治らないよりは治った方がいい。

あのまま治らなかったら今もニキビ、というか、吹出物という年齢か、それに悩まされていたでしょう。

 

その漢方薬は今も絶対に切らさないようにしています。

飲まないと、絶対に便秘になりますから。

 

薬の効きは体質によるし、宣伝になってしまうようなので紹介するか迷いました。

でも、持って回った言い方をする文章って一番フラストレーションが溜まるものです。

だから言います。

 

自分が飲んでいるのは、山本漢方製薬のセンナ末です。

これは、効く人には恐ろしく効きます。

お腹痛くなりますが、もし他に頼るものがなかったら、試してみてもいいかもしれません。

そこは自己責任でお願いします。

 

薬をネットで勧めていいのかわかりませんが、市販薬なので大惨事になることはない、かと。

でも、薬は薬なわけで……。

薬紹介の個所は後日消すかもしれません。