鬱な現実~うつしぐさ~

うつ病者及びスキゾイド症者の語るしくじりだらけの人生

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

軌跡~ある教員サークルの興亡~21

後ろから突然に声を掛けられ、うろたえた自分。 白山さんは会場を歩きながら、生徒と言葉に挨拶して回っているようです。 「美味しいでしょ?チェーン店だけど手作りだからね」 屈託なく自然体で話す彼女に、「え、ええ。と、と、とてもおいしいですすす」と…

軌跡~ある教員サークルの興亡~20

前述したとおり、予備校では卒業式の代わりに合格祝賀会が開かれます。 そう仰々しいものではなく、空き教室のテーブルの上にサンドイッチやスナック菓子、ソフトドリンクやお茶のペットボトルを並べた簡素なものです。 参加者は、在校生の数からすればかな…

軌跡~ある教員サークルの興亡~19

梅雨真っ只中の六月中旬、ユニクロの紫の傘を差した自分が湯島天神の境内に立っていました。 学業の神様、菅原道真公を祀る神社です。 夏休み前にある試験に通るようお願いに来たとすれば、我ながら殊勝でいじらしいとは思います。 けれど腹黒い自分がそんな…

軌跡~ある教員サークルの興亡~18

大学生活が一ヶ月、二ヶ月と過ぎて、日差しも強くなり、小さな新芽だった木々の葉も立派に成長し、日光をしっかり遮って黒々とした影を地面に落とすようになりました。 そんな季節のうつろいに取り残されているのが自分。 浪人時代と同じく孤独な生活を続け…

軌跡~ある教員サークルの興亡~17

当時は、人と深い親交を望まずに孤立しがちなパーソナリティ障害・統合失調質人格障害(=スキゾイドorシゾイド)とは気付いていません。 だから抱えている寂しさも、人付き合いの下手さも、いずれ乗り越えられると信じていました。 人は変われる。 自己啓発…

軌跡~ある教員サークルの興亡~16

サークルの模擬授業でも、好んで自分の隣に来る人はいません。 もっともガラガラの教室で行っているので、余程仲良くない限り隣同士にはなる人は多くありません。 というか、一年生の米野さんと染谷さんの同じ女子高出身コンビと、土屋君と片瀬さんのカップ…

軌跡~ある教員サークルの興亡~15

不器用ながらも二ヶ月ほど経つと大学生活にも慣れた、というのは前回のお話。 慣れると人はそれまで留保していた考えを手元に引き寄せがちです。 自分もそうでした。 薄々感じていた、「自分は人間関係を築くのが下手なのでは?」との疑問がの発展的回答とし…

軌跡~ある教員サークルの興亡~14

中学生、高校生の時、大学生と言えば遊んでいるイメージでしたが、少なくとも一年次において、それは当てはまらなかったと記憶しています。 授業はかなりハードに詰まっていましたし、レポートやら試験やら発表やらがポイントポイントで配置されていて、予備…

軌跡~ある教員サークルの興亡~13

活動は、毎週火曜日の四時頃から始めることになっていました。 どうやら火曜は全校的に午後の授業が少なめとなっているらしく、サークルメンバー全員が三時間目と四時間目が空いていたためです。 集合場所は中央棟のロビー。 そこに並ぶテーブルに集まるよう…