鬱な現実~うつしぐさ~

うつ病者及びスキゾイド症者の語るしくじりだらけの人生

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

軌跡~ある教員サークルの興亡~4

「お、見付けてきたのか?」 パーテーションで仕切られ、即席の個室に見える一つの区画からこちらへ野太い男性の声が掛けられました。 「うん、一人。文学部の子。そういえば、学科は何?」 お姉さんは男性に答え、それから自分に質問しました。 「国文学で…

軌跡~ある教員サークルの興亡~3

サークルの新入生勧誘は熱を持って続いています。 なぜあれほど新入生を欲しがるのか、実は今でもわかっていません。 それというのも、勧誘をしなくても新入生は興味があればそのサークルなりクラブなりに自ら赴くと考えているからです。 入学式の日に縁日の…

軌跡~ある教員サークルの興亡~2

彼女は左手に持っていた紙の束から一枚を抜き出し、こちらに差し出しました。 書かれているのは「教員サークルポップ」というサークル名と「教職を目指す仲間が集う会です」との説明。あとは黒板を前に授業を行っている仔豚のイラストです。 「教職……」 漠然…

軌跡~ある教員サークルの興亡~1

大学デビュー。 思えばそれを果たそうとしていたのかもしれない。 一年浪人し予備校に通ったことで忘れていたのか。 自分が社交的な人間ではないということを。 四月初旬の入学式の日、早咲きの桜が散り、新緑を待つ茶色の枝が目立つ構内に金ボタンのブレザ…

背が低いこと~後編~:コンプレックス列記

コンプレックスがあると、日常のどんな場合でもそれが気にかかるものです。 ニキビに悩まされた時は、鏡があると少しでも状態が良くなっていないか覗き込んでいましたし、便秘についても野菜を多く摂り、さらには野菜ジュースや下剤など腸を綺麗にしたり動か…

背が低いこと~前編~:コンプレックス列記

小さいから何が悪いのか。 そんな風に息巻いていた時期もありました。 これについては、野生に置き換えるとすぐに答えが出ます。 小さかったら食べられやすい、と。 餌食になりやすいのです。 だから、学校という社会的環境に見せ掛けた野生の世界では虐げら…

おばちゃん幻想の砕ける時

対人恐怖症の対症療法としておばちゃんが有効かもしれない、前回の記事の概要です。 おばちゃんの包容力に幻想を抱いている自分の姿を客観的に描いて見せました。 では今回何を書くか。 その幻想が本当に幻想に過ぎなかったことを記しておきたいのです。 同…

おばちゃん幻想

対人恐怖症、これもまた自分のうつ病の症状にあります。 人と接するのが苦手で、つまり極度の人見知りが災いしてうつ病になったのか、うつ病というネガティブな思考回路から対人関係を築けなくなったのか。 鶏が先か卵が先かの議論になってしまうので追及は…