鬱な現実~うつしぐさ~

うつ病者及びスキゾイド症者の語るしくじりだらけの人生

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

軌跡~ある教員サークルの興亡~12

サークルの活動それ自体は、極めて真面目なものです。 一人が模擬授業を実施し、他のメンバーは生徒役としてそれを聴く。 終わったら、皆でその出来についての批評、討論を行うというものです。 教員を目指す人にとってはとても有益なものである気はします。…

軌跡~ある教員サークルの興亡~11

予備校時代、自分は私立文系コースに所属していました。 学校はコースごとにいくつかのクラスがあり、授業を行う講師とは別に、連絡事項の伝達や進路相談を担当するチューターというスタッフが一人か二人、就いていました。 中学や高校でいう担任のような役…

軌跡~ある教員サークルの興亡~10

飲みなれないビールをちびちび飲みつつ、誰かが頼んだたこわさの美味しさに箸が止められずにいる中で周りを見たり、保科君のとりとめもない話に肯いたりしていました。 と、突然もう一人、見落としていたメンバーに気付きました。酔いで注意力が散漫になって…

軌跡~ある教員サークルの興亡~9

新歓コンパ、コンパ=交際という意味では成功したのだと思います。 それぞれの人となりを表面上ではあれ知ることが出来たのですから。 その年に出来た新しいサークルなので四年生はいません。 四年になって新しいサークルに入っても就活や卒論に追われている…

軌跡~ある教員サークルの興亡~8

久慈さんはブラウンのメタルフレーム眼鏡を掛け、中分けの髪は社会人ならアウトだけれど大学生ではよくある長さ、顔は特に格好いいでもなく悪いでもなく、特徴と言えばいつも何かを睨んでいるようなその目でしょうか。 男性的魅力は、特に無かったような。 …

軌跡~ある教員サークルの興亡~7

「なんだよ、ほとんど国文サークルじゃないか」 教員サークルの新歓コンパが大学からほど近いチェーンの居酒屋で開かれました。 と、ここでふと疑問が。 コンパってなんだろう?と。 集まってお酒を飲むこと、というのは大体わかりますが、語源です。 調べる…

鬱な現在~だってこの世は悲惨さが満ちている~

何だか調子が悪い。 この頭の鈍重感、体の怠さ、集中力の欠如、思考の堂々巡り、記憶にあります。 うつ病を発症した時と同じなのです。 思えば、去年も同じ時期に体調を崩して、実に今年の一月末くらいまで昼間まともに起きていられない状態でした。 座って…

軌跡~ある教員サークルの興亡~6

サークルの勧誘をされに外に出たものの、自分の興味がありそうなところは既に見ています。 それでも、畑見さんや桃野さんがあれだけ他のサークルとの掛け持ちを勧めるのだからと、構内を歩く新入生の群れに合流しました。 視点を変えて、興味の薄いサークル…

軌跡~ある教員サークルの興亡~5

「国文だと、細かく分けると日本文学と日本語学の二つのコースがあるんだけど、どっちか決まってる?」 エクセルで作ったと思われる、中が空欄の時間割表と自分が手渡したシラバスとを並べ、そこに視線を落としながら桃野さんが尋ねて来ました。 入学前のパ…