鬱な現実~うつしぐさ~

うつ病者及びスキゾイド症者の語るしくじりだらけの人生

2017-01-01から1年間の記事一覧

X大学のこと5

資格学校のアルバイトでも忘年会がありました。 働いている総人数が少ないためか、正職員とアルバイト職員との壁はそう高くなかったような。 だから、飲みの場はフレンドリーな雰囲気で進行していきました。 が、二軒目に移った時から雲行きが怪しくなります…

X大学のこと4

「仕事には慣れてきた?」 ある日資格学校の事務方トップ、事務長にそう訊かれました。 「ええ……、なんとか」 自分が語尾を濁すように言うと、事務長は顔を曇らせました。 「何か気になることがある?」 なおも尋ねる彼に、自分は「……いえ、特には」と答えま…

X大学のこと3

その資格学校は、事務の職員が五名おり、講師は常駐しておらず皆どこかから通ってきているようでした。 自分たちは事務方のアルバイトとして働いており、日によって人数はまちまちなのですが、全体で六人くらいはいたと思います。 全員が学生で、内訳はX大学…

X大学のこと2

自分に関わるX大学の人間。 なぜか癖のある人が多かった。 癖のないX大学出身者だっているだろうに、なぜかそういう傾向にありました。 大学の頃、我ながら沢山のアルバイトをしたと思います。 肉体労働から頭脳労働まで。 具体的に言えば、引っ越しの手伝い…

X大学のこと

何故だか、X大学の人と因縁があります。 それも、良いと言えない因縁が。 うつ病を発症した時の直属の上司がやはりX大学出身者でした。 とはいえ、決定的に悪い人と言うのはおらず。 ただ、自分を悪い方向へ向かわせた時に、そこに関わる人がX大学出身者が多…

怒ることに慣れていない

どう怒ったらいいのか。 日々小さな苛立ちはありました。 今もあるのでしょうが、鬱の靄の中でまさに雲散霧消状態。 喜怒哀楽の感情を感じることも出来なくなって来ています。 そもそもが感情に起伏の少ないスキゾイド型人間です。 鬱でありながら悲哀を直に…

米という漢字は八十八に

このところ連続で取り上げてきた本屋のアルバイト先にいたTさん。 しつこいと思われるかもしれませんが、今回も彼に関わるお話。 社交性があり、誰とでも仲良くなれるという特質を持った彼です。 誰とでも仲良くなれるということは、四方八方へ気を遣ってい…

別れの記念品の価値

誰にでも積極的に声を掛け、誰とでも仲良くできる人がこの世にはいます。 神に愛されたそういう人種が。 前回登場したTさんもその一人でした。 もっとも、そういった人にだって欠落した部分はあります。 時々何の欠点もない完璧超人がいて唖然とすることもあ…

モテない人間の肖像:ケータイ編その2

とことん異性との繋がりがない自分です。 今も、過去も、おそらくこれからも。 そんな話を前回に引き続いてしてみましょう。 学生時代、様々なアルバイトをしましたが、一番長かったのは本屋の仕事。 期間が長いだけあって、いろいろな人と出会い、別れまし…

モテない人間の肖像:ケータイ編

モテたい。 恐らく誰もが持つ感情ではないでしょうか。 先天的に見目麗しく、人好きがして、輝くばかりの魅力をもって生まれた人でもやはり好きな人に好かれたいと思うかと。 病んでいる自分もやはりモテたいと思った時期はあります。 さらに病み、鬱全開の…

いじめの萌芽とその傷跡

いじめに最初に出会ったのは、よりにもよって中学校に入った初日でした。 といっても、被害者は自分ではなく、先輩。 見知らぬ先輩です。 果てない未来に思いを馳せ、夢に夢見た中学の入学式が終わった日の帰り。 希望に膨らんだ胸があっという間にしぼむ、…

たった一人の友達すらも

中学、高校とエスカレーター式の学校に通っていました。 ですから、高校に入学したと言っても、周りは同じ顔ばかり、ということにはなりませんでした。 というのも、そもそも中学だけで10クラスもあり、名前も顔も知らない人の方が多かったのです。 さらに高…

放課後のビスケット

うつ病になる前、つまり前世(のように感じられる時代)の話です。 この頃よく小さな頃のことを思い出します。 死期が近いから走馬燈まがいのものをよく見ているためなのかどうか。 小学生の時、四年生までは放課後学習というものがありました。 どういった…

認知行動療法実践編~そして大失敗へ~

半ば趣味として、半ば療養として行っていたラジオ投稿。 それが却って精神を追い詰め、鬱状態に追い込まれた心のありようを探りたいと、認知行動療法を実践してみたのが今回。 認知行動療法は、うつ病の改善の助けとなると、病院やクリニックでも積極的に取…

おにくと呼ばれる犬の思い出

「おにく」。 そう呼ばれる犬がいました。 小学四年生の時、スクールバスがいつも信号で停まる場所がありました。 その道に面した白い家の外階段の一番下で、真っ白な毛並みの犬が寝ていたり、辺りを見回したり、一点を見つめていたりしていました。 それを…

狂った音叉を持つ精神

自分のうつ病の症状を考える時、真っ先に浮かぶのが、くよくよが止まらないこと。 うじうじした気持ちがいつまでも続くのです。 健常者ならば、音叉をハンマーで打ってもやがては静まっていくように惨めな出来事、哀れな気持ち、受けたショックが消えてゆく…

101回目のプロポーズの功罪

モテない男性のバイブル的ドラマ『101回目のプロポーズ』。 自分が何度見ても飽きないドラマです。 ノベライズされた本も買い、本当の聖典として携帯していました。 そういえば、あの本、中学の時に色々な人に貸して、又貸しされて、返ってきたときはカバー…

うつ病は治るのか?

うつ病は治るのか? ずっと闘病してきて、約八年になります。 これだけ長い間付き合っていると、完治はあり得ないと考えてしまいます。 治った後のことが何も考えられない。 うつ病に罹る前に戻りたいかというと、そうでもない。 絶対にまたうつ病になったに…

涙の理由を知りたい2

その意地悪な人は本当に意地悪で面喰いました。 今までの人生で出会ったことがない人種でしたから。 でも、それは自分の運が良かったからなのだと後で知ります。 世の中、それくらい性格悪い人が満ち満ちていましたから。 それを感じ取れる自分の性格だって…

涙の理由を知りたい

いい大人がなんでこんなことで泣くんだろう。 過去、そう思ったことが二度か三度ありました。 可哀想とか、みっともないとか、そういう感情を持ちはせず。 自分はただただ不思議だったのです。 大人でもそんな哀しいと思うことがあるのか、と。 最初に思った…

その手を繋いだことが

人とのスキンシップ、これほど今の自分から遠い言葉はない、そう思っていました。 特に手を握るといった親愛の動作をすることは、遥か遥か遠い場所での出来事のように感じていました。 手を握ること、それ自体はしてきました。 幼い時、思春期に入ったちょう…

そこにある石

うつ病になって気付いたのは、それまでの生活が本当に運が良かっただけだということ。 社会にはあらゆるところに人を躓かせる石があるのだと思い知りました。 うつ病を発症したのは、臨時、非正規、派遣という期限付きでない職に就きたくて、少ない選択肢の…

与えられた価値観を捨てて

うつ病になり、心療内科でカウンセリングを受けて自身がシゾイドだと判明するまでずいぶん無理をしてきました。 身体的にではなく、心理的にです。 何を必要としているのか、本当のところで掴めないまま、周りが望むと思われるものを望み、手に入れ、あるい…

黒と白のうつりかわり

オセロ、この単純にして実は奥深い(らしい)、ボード上にて熱戦が繰り広げられる遊戯。 名前の由来はシェイクスピアの戯曲『オセロ』にあるとされています。 肌が黒いとされるムーア人である主人公オセロと肌の白いデスデモーナという名の女性との目まぐる…

レールが敷かれていれば

自分の性格、感性、そもそもその土台となる精神が狂っているため、幸せを感じることが出来ずにいます。 何をもって幸福とするか。 色々な定義はあるでしょう。 お金を持つこと、人脈に恵まれること、家庭を持つこと、好きな人といられること、等々。 自分に…

教師だからといって

かつて、深夜番組で貧乏生活をしている方のお宅へ訪問し、その生活法を面白おかしく放映するものがありました。 少ないお金でどれだけ楽しく暮らすか。 貧乏なのはお金だけで、生活者のその潤沢な発想に驚いたり感嘆したりすることもあり、また、ただ単にそ…

ラーメンの味は好き

好きなのに、体が拒絶する。 そういうことって、あります。 例えば猫好きの猫アレルギー持ち、寒さ好きの寒がり、などなど。 自分の場合、アレルギーはないのですが、ラーメンがそれに相当するかと。 味は好きです。表題の通り。 ですが、麺という形状が苦手…

価値を置く場所(後編)

居眠り運転をしてしまった場所は片方が崖のところと書きました。 幸い自分が走っていた方は、崖の谷底側でなく、斜面側だったのでガードレールにこするだけで大事には至りませんでした。 それ以後はさすがに用心深くなり、眠気が来そうな時は車に乗らないよ…

価値を置く場所(前編)

自分にとって大切なもの、大事なもの、自身の柱となるもの。 いざ考えてみると、これだ、と特定できるものはなく。 自分が価値あるものと認めているのは、物質世界にはない、ような気がします。 何が欲しいという物はなく、何がしたいかということも、特にあ…

鍵の掛けられた鞄

教師からすると、いじめはどう見えているのだろう? 考えると、厄介な問題です。 いじめっ子に対して頭ごなしに「いじめはやめろ」と言っても聴くような耳を持っていないでしょう。 さらには、表面上いじめが無くなったかに見えて、実は裏で、以前よりもいや…