鬱な現実~うつしぐさ~

うつ病者及びスキゾイド症者の語るしくじりだらけの人生

追想

トランクスか昆虫か

今年ほど梅雨が長いと感じた夏はなかったように思う。 しかもまだ終わってない。 週間天気予報を見ると、まだまだ終わりそうにない。 暑いのは苦手なので、梅雨はどちらかといえば好きな方だったけれど、さすがにこれだけ長く続かれると澄み渡った空が恋しく…

小学生時代

追想だけが今の救い。 思い出だけで生きているような。 それも、大人になってからの記憶じゃない。 子供の時、主に小学生時代のこと。 いや、主にじゃない。 小学生時代のことだけを考えている。 その時が全部よかったわけじゃない。 失敗作の人間だから、子…

いじめられる方が悪い?

いじめについて、いじめられる方に原因があるという説には絶対的に反対なのだけど。 ふと思い出したことがある。 高校一年の秋。生物の授業の時。 十月なのに、いきなりセミが一匹鳴きだしたことで、時期すらもはっきり覚えてる。 特にその日が暑かったから…

異端者の果て

思えば、小学生の時にクラスにオカマが二人いた。 中学生の時にはホモが一人。 そういうのが当たり前だと思っていたから、その後の人生で特殊性愛者を見ても、「ああ、そうなんだ」としか思わない。 これでもし、過去にオカマもホモも身近にいなかったら、も…

生きている証

期待されると、裏切る。 裏切るつもりはなくても、実力が出ない。 というか、そもそも実力がない。 そこはノリで乗り越えてきた気もする。 だからダメなのだと。 学ぶのが遅過ぎた。 でも、気付けたからいいとする。 いや、いいとしたい。 できればいいな、…

かんしょく

年末に十年ぶりくらいにポテトチップを食べて、その美味しさに感激。 ついつい一袋完食してしまうほど。 そういえば、大学で教員サークルに入っていた時、中華街に行くという、今では考えられないアクティブな行事に参加したことがある。 三年生の先輩カップ…

仲の良さの測り方

// 友だちの仲の良さ。 今、友達がいなくなってみて、やっと大切なことに思われ始めた。 失ってはじめてわかる、そんな歌詞はよく見るけれど、実感としてわかった。 それでもスキゾイドゆえなのだろうか。 寂しいとは思わない。 友だちがいたことが前世のよ…

卒業アルバム

// ちょっと元気になると、まずするのは部屋の掃除。 これまでにも散々身辺整理と称して、様々なものを捨てて来た。 これ以上捨てる物はないだろうというくらい徹底して掃除したつもりでも、まだ要らないと思われるものは出て来る。 今回目に留まったものは…

切符で遊ぶ

// 昔、祖父と電車に乗ってどこかに出掛けた時のこと。 当時はまだ切符を買って電車に乗る時代。 駅員が切符にはさみを入れて乗り降りを管理していたという、今から考えれば隔世の感がある、そんな時。 切符を縦にすると、一番下に四つの番号が並んでいた。 …

上履きを盗まれて

// 調子が悪い時には良いことを考え、気持ちを上向きにさせるといい。 というのは普通の人の考えで、鬱傾向にある人にとっては良いことを考えることに凄まじい労力を要するわけで。 端的に言えば、無理、だと思う。 少なくとも自分にとっては。 それならば何…

貸せない本

モテない男性のバイブル的ドラマ、『101回目のプロポーズ』。 今見返してもかなり楽しめる。 年を経た分、主人公に感情移入できるし。 そこでふと思い出した事実。 あまりに好き過ぎて、このドラマのノベライズ本も持っていたこと。 今見ると、カバーも取れ…

甘えの罠

// 良かったけれど悪かったこと。 そんな相矛盾することが世の中には結構あり。 政治家の賄賂なんかがその典型。 本人やその家族にとって便宜を図ってもらえるようになるので、彼らにとってみれば良いこと。 けれど、社会秩序や道徳的観点からするとそれはた…

どこまでも上へ

// ふっと気を抜いた瞬間に脳裏に瞬いた一続きのフレーズ。 上に行くこと、立ち止まらないこと、歩き続けること。 特に韻を踏んでもいず、言葉のリズムがいいわけでもない。 けれど、これを毎日のように唱えていた時期があった。 もちろん登山やウォーキング…

あだ名はテロ

人のあだ名は苗字や名前に「ちゃん」を付けたり、一部を略したりといったオーソドックスなものや、元々の名前から派生した連想ゲームのようなもの、あるいはその人の言動によるものなどバラエティに富んでいます。 連想ゲームの種類として、例えば「佐藤」と…

席替え

高校時代、あまりに悲惨で出来るだけ思い出さないようにしていた時期。 ずっと記憶の奥底に沈め、封印して来た。 それでも何かの折に、見たくもないシーンが脳裏に漏れだしてくることもあった。 そういった記憶の断片を振り切って逃避する生活が長く続き、現…

さまようおにぎり

うつ病から回復したと思い、復職した職場の昼休み。 相変わらずおにぎりを鞄に入れていました。

X大学のこと5

資格学校のアルバイトでも忘年会がありました。 働いている総人数が少ないためか、正職員とアルバイト職員との壁はそう高くなかったような。 だから、飲みの場はフレンドリーな雰囲気で進行していきました。 が、二軒目に移った時から雲行きが怪しくなります…

X大学のこと4

「仕事には慣れてきた?」 ある日資格学校の事務方トップ、事務長にそう訊かれました。 「ええ……、なんとか」 自分が語尾を濁すように言うと、事務長は顔を曇らせました。 「何か気になることがある?」 なおも尋ねる彼に、自分は「……いえ、特には」と答えま…

X大学のこと3

その資格学校は、事務の職員が五名おり、講師は常駐しておらず皆どこかから通ってきているようでした。 自分たちは事務方のアルバイトとして働いており、日によって人数はまちまちなのですが、全体で六人くらいはいたと思います。 全員が学生で、内訳はX大学…

X大学のこと2

自分に関わるX大学の人間。 なぜか癖のある人が多かった。 癖のないX大学出身者だっているだろうに、なぜかそういう傾向にありました。 大学の頃、我ながら沢山のアルバイトをしたと思います。 肉体労働から頭脳労働まで。 具体的に言えば、引っ越しの手伝い…

X大学のこと

何故だか、X大学の人と因縁があります。 それも、良いと言えない因縁が。 うつ病を発症した時の直属の上司がやはりX大学出身者でした。 とはいえ、決定的に悪い人と言うのはおらず。 ただ、自分を悪い方向へ向かわせた時に、そこに関わる人がX大学出身者が多…

いじめの萌芽とその傷跡

いじめに最初に出会ったのは、よりにもよって中学校に入った初日でした。 といっても、被害者は自分ではなく、先輩。 見知らぬ先輩です。 果てない未来に思いを馳せ、夢に夢見た中学の入学式が終わった日の帰り。 希望に膨らんだ胸があっという間にしぼむ、…

たった一人の友達すらも

中学、高校とエスカレーター式の学校に通っていました。 ですから、高校に入学したと言っても、周りは同じ顔ばかり、ということにはなりませんでした。 というのも、そもそも中学だけで10クラスもあり、名前も顔も知らない人の方が多かったのです。 さらに高…

放課後のビスケット

うつ病になる前、つまり前世(のように感じられる時代)の話です。 この頃よく小さな頃のことを思い出します。 死期が近いから走馬燈まがいのものをよく見ているためなのかどうか。 小学生の時、四年生までは放課後学習というものがありました。 どういった…

おにくと呼ばれる犬の思い出

「おにく」。 そう呼ばれる犬がいました。 小学四年生の時、スクールバスがいつも信号で停まる場所がありました。 その道に面した白い家の外階段の一番下で、真っ白な毛並みの犬が寝ていたり、辺りを見回したり、一点を見つめていたりしていました。 それを…

その手を繋いだことが

人とのスキンシップ、これほど今の自分から遠い言葉はない、そう思っていました。 特に手を握るといった親愛の動作をすることは、遥か遥か遠い場所での出来事のように感じていました。 手を握ること、それ自体はしてきました。 幼い時、思春期に入ったちょう…

そこにある石

うつ病になって気付いたのは、それまでの生活が本当に運が良かっただけだということ。 社会にはあらゆるところに人を躓かせる石があるのだと思い知りました。 うつ病を発症したのは、臨時、非正規、派遣という期限付きでない職に就きたくて、少ない選択肢の…

黒と白のうつりかわり

オセロ、この単純にして実は奥深い(らしい)、ボード上にて熱戦が繰り広げられる遊戯。 名前の由来はシェイクスピアの戯曲『オセロ』にあるとされています。 肌が黒いとされるムーア人である主人公オセロと肌の白いデスデモーナという名の女性との目まぐる…

日常にトイレのある風景(後編)

キジを撃ちに行く、これは男性が上品な席でトイレに行く時の隠語だそうです。 女性の場合の、「花を摘みに行く」と相対しています。 なんでも、小用を足している時の姿が、キジ撃ちや花摘みの姿と似ているからとのこと。 自分の場合、キジ撃ちに行ってきます…

日常にトイレのある風景(前編)

前回、トイレで食事をしていたとの話をしました。 考えてみると、自分はトイレには強い思い入れがあります。 というか、下半身に問題があり、日常的にトイレを意識せずにはいられないからです。 そうは言っても、過敏性腸症候群といった深刻な症状を持っては…