鬱な現実~うつしぐさ~

うつ病者及びスキゾイド症者の語るしくじりだらけの人生

モテない人間の肖像:ケータイ編その2

とことん異性との繋がりがない自分です。

今も、過去も、おそらくこれからも。

そんな話を前回に引き続いてしてみましょう。

 

学生時代、様々なアルバイトをしましたが、一番長かったのは本屋の仕事。

期間が長いだけあって、いろいろな人と出会い、別れました。

今回の話はそのアルバイトの中での人間関係から生まれたものです。

 

根暗で腹黒かった自分です。今でもそういう所はありますが、せめて腹黒さは消していこうと努力中。

ですが、そんな人間はもちろん魅力がありません。

異性どころか、同性からだって相手にされないのも当然です。

 

でも、世の中には心の広い「なんでもOK」人間がいるものです。

「暗い?腹黒い?全然OKだよ」と、こちらに何の屈託もなく話しかけてくる同僚がいました。

彼は本屋のアルバイトの先輩ではありましたが、年齢は一つ下。

 

そこら辺の事情から、会話に敬語が入ったり、タメ口になったりしましたが、それなりに仲良くなりました。

ところでこのタメ口って何でしょう?

特に気にせず書いたところで気になりました。

 

調べると、タメというのはばくち用語から来ているようです。

サイコロ博打で同じ目のことを「同目」と言うそう。

この「どうめ」が短く転じて「ため」となって、タメ口=同等の人に使う言葉として流布したっぽい。

 

それはそれとして、仮にその先輩バイトの人をTさんとしましょう。

彼は何かあれば人を集め、食事会を開いたり、ドライブへ行ったりとアクティブな人でした。

自分もそのおこぼれに預かり、同僚との打ち上げやドライブへと参加したりしていました。

 

今となっては、そんな若者がするような賑やかなことに参加していたのが信じられません。

が、それは今だけでなく、当時もそうだったよう。

幼馴染のような友達がいました。過去。

 

その彼に、「今度バイト仲間と花火大会見に行くんだ」と告げると、「え?お前そんな人間だったか?珍しい」と言われる始末。

どうやら、自分は世の片隅でうじうじと生きていた方が相応しいと思われていたよう。

また、自分でもそう思いますが。

 

でも、その頃は社交的なT君とうまく付き合っている気がして調子に乗っていたのでしょう。

まるで自分も社交的になった気になっていました。

それが後の悲劇を生むことになります。

 

T君とよく食事に行ったり、どこかに車で出掛けたりした年のクリスマス。

そのちょっと前に、「○○さん、彼女とかいるんですか?」とT君から訊かれた時、「うーん、いるようないないような」と答えた自分がいます。

見栄を張ったのです。彼女なんているわけがありません。

 

だから、そのクリスマスももちろん一人で過ごす予定でした。

けれど、T君から「今日は彼女と一緒ですか~?」というメールが来ます。

「まあね~」と誤魔化せばいいことですが、モテない人間は狂っています。

 

とんでもない返事をしてしまったのです。

 

内容は、「メリクリ!イブを楽しんでる?こっちはバッチリだよ!これからディナー行ってきます。その後は~フフフ♪」といった感じ。

 

思い出して再現している今も恥ずかしい。

何故そんな内容の文章を送ったか?

T君から返事が来た時に「ごめん、今彼女がケータイいじっちゃったみたいで、変なメール行ったよね」と答えたいがためにです。

 

ひたすらに馬鹿です。

救いようがないほどに。

しかもなおひどいことが起きます。

 

T君から返事が来ない。

ものすごい虚しさです。

うつ病を患う今とは別の意味で死にたくなったのを覚えています。

 

人間、自分らしく生きることが大切だと思い知らされた一夜でした。

そういえば、もうクリスマスは今月。

二度とあんな虚しい夜は繰り返しません。