鬱な現実~うつしぐさ~

うつ病者及びスキゾイド症者の語るしくじりだらけの人生

追想

おにぎりの毎日(後編)

周囲の目もあり、一旦はおにぎり持参をやめた時期があった。 それが前回までの話です。 やめたのなら、それで卒業すればよかった。 ですが、運命の女神は元の道を戻るように、ある出会いを準備していたのです。 新年度になり配属が変わり、これまでの某部一…

おにぎりの毎日(中編)

大学の図書館を辞めた後、次に就いたのはかなり大きな公立の図書館でした。 そこは何百人単位で就業者がおり、自分は非正規職員として働くことになりました。 昼休みは、非正規職員のためのスペースが割り当てられていたので、そこでやはりおにぎりを食べて…

おにぎりの毎日(前編)

昼食はおにぎり。 いつからか、仕事へ行く時はそのように決めていました。 社会から身を引いた今、振り返って見るとそれって頭おかしいです。 たまにならばまだいいでしょう。 それが毎日となると、奇妙レベルが一段階も二段階も上がります。 何故だか食事を…

閉ざされた世界の大きな罪(前編)

今の自分から思えば、子供の頃のことなんてすべて幻想です。 本当にあったこととは思えません。 だから、多少は綺麗に思えるのかも。 うちの小学校は厳しくて、学校帰りの買い食いは禁止されていました。 それに所持金の制限も、確か500円くらいだったと思い…

歩くことはメーヴェで飛ぶこと

大体月に一度病院へ通っています。 症状は変わらず、悪い意味で停滞しています。 良くならず、かといって、悪くならないわけではない、という状況。 うつ病に罹った初期よりは、確実に悪くなっています。 初期はまだ動けた。歩けたはず。 むしろ、歩かなけれ…

女教師のハイヒールキック

小学校で、「窓から飛び降りろ」、「今日までは34人学級でしたが、明日からは33人になります」と教師が言って問題になった事件。 あれは、誇大に報道されていて、事実をかなり大袈裟にしていて、学校側は結局問題としては取り上げなかった、らしいですが。 …

人を容姿で判断する、その現実

高校までは男子校だったし、浪人時代は周りに女子はいたものの、ひたすら勉強をしていたので容姿について真剣に考えることはありませんでした。 うん、なかったはず。 あ、でも髪を茶色にしたりしたから、多少は外見を気にしていたのかもしれません。 なにぶ…

別れ 後編

英語の授業で話したことをきっかけに、一緒に遊びに行ったり、飲みに行ったり、休日はバーベキューをしたり、なんてことはありません。 A君とはあくまで英語の授業のパートナーでした。 それでも、授業が始まる前の五分くらいや、終わった後に教室を移る際並…

別れ 前編

「さよなら」 薄く涙を浮かべた彼女はそう言って、長い髪をはためかせながら後ろを向いた。一度も僕を振り返らず、小さな背中は人並みの中に消えていった。 そんな別れ。 ありませんでした。 考えてみれば、人と正式に別れた記憶がありません。 死別は別とし…