鬱な現実~うつしぐさ~

うつ病者及びスキゾイド症者の語るしくじりだらけの人生

2017-01-01から1年間の記事一覧

人もうつりかわり その2

人には裏表がある。それが現実、それは真実だった。 健康な時でもそう思い知るのは胸に来るものです。 けれど、自分はそれを、うつ病が重くなっている時にも経験しました。 被害妄想が誇大になり、ただでさえ落ち込みやすくなっている時です。 相手はことも…

人もうつりかわり

同じ人なのに、態度が変わる。 人間は社会的生物なので、環境によってその場その場の対応を変化させるのは当たり前なのかもしれません。 そうわかっていてもなお、ころころと表情を変化させる人がいるのに慣れません。 父親がそうでした。 笑っていたかと思…

日常にトイレのある風景(後編)

キジを撃ちに行く、これは男性が上品な席でトイレに行く時の隠語だそうです。 女性の場合の、「花を摘みに行く」と相対しています。 なんでも、小用を足している時の姿が、キジ撃ちや花摘みの姿と似ているからとのこと。 自分の場合、キジ撃ちに行ってきます…

日常にトイレのある風景(前編)

前回、トイレで食事をしていたとの話をしました。 考えてみると、自分はトイレには強い思い入れがあります。 というか、下半身に問題があり、日常的にトイレを意識せずにはいられないからです。 そうは言っても、過敏性腸症候群といった深刻な症状を持っては…

統合失調質人格障害の部屋

恐らくこれを書かないと、自分が抱えている理不尽な空虚さを説明できないので、ここで取り上げます。 この今の鬱の病症と生活の虚しさに、分かちがたく絡み付いているのが、自分の人格、統合失調質人格障害と呼ばれるものです。 以前ちらっと書きましたが、…

おにぎりの毎日(後編)

周囲の目もあり、一旦はおにぎり持参をやめた時期があった。 それが前回までの話です。 やめたのなら、それで卒業すればよかった。 ですが、運命の女神は元の道を戻るように、ある出会いを準備していたのです。 新年度になり配属が変わり、これまでの某部一…

おにぎりの毎日(中編)

大学の図書館を辞めた後、次に就いたのはかなり大きな公立の図書館でした。 そこは何百人単位で就業者がおり、自分は非正規職員として働くことになりました。 昼休みは、非正規職員のためのスペースが割り当てられていたので、そこでやはりおにぎりを食べて…

おにぎりの毎日(前編)

昼食はおにぎり。 いつからか、仕事へ行く時はそのように決めていました。 社会から身を引いた今、振り返って見るとそれって頭おかしいです。 たまにならばまだいいでしょう。 それが毎日となると、奇妙レベルが一段階も二段階も上がります。 何故だか食事を…

閉ざされた世界の大きな罪(後編)

それは小学五年の時だったと思います。 もしかしたら、「いけないこと」を意識的に行ったのはこの時が初めてだったかもしれません。 買い食い。 文字にすると、下卑た、裏社会的な風に表される気がします。 が、おなかが空いた時、ものを買わずに食べる方法…

閉ざされた世界の大きな罪(前編)

今の自分から思えば、子供の頃のことなんてすべて幻想です。 本当にあったこととは思えません。 だから、多少は綺麗に思えるのかも。 うちの小学校は厳しくて、学校帰りの買い食いは禁止されていました。 それに所持金の制限も、確か500円くらいだったと思い…

寂しい世界の寂しい個人

村上たかし著『星守る犬』を再読。 一度読んだ時に悲しくて、かなり気分が沈む。 普通の家庭のお父さんが妻から離縁され、娘は離れていき、家も無くし、犬だけを連れて南へ向けてドライブする物語。 犬のハッピーが可愛くて、誠実で、だからこそ痛々しく泣け…

歩くことはメーヴェで飛ぶこと

大体月に一度病院へ通っています。 症状は変わらず、悪い意味で停滞しています。 良くならず、かといって、悪くならないわけではない、という状況。 うつ病に罹った初期よりは、確実に悪くなっています。 初期はまだ動けた。歩けたはず。 むしろ、歩かなけれ…

たとえ楽しみが溢れた世界にあっても

子供の頃はテレビや漫画、おもちゃやゲームと、楽しみがたくさんありました。 それらに接した時の幸せホルモンもナイアガラの滝、とは言わないまでも、華厳の滝レベルで噴出していました。 と書きましたが、まず幸せホルモンとは何なのか? どこかで聞いて頭…

女教師のハイヒールキック

小学校で、「窓から飛び降りろ」、「今日までは34人学級でしたが、明日からは33人になります」と教師が言って問題になった事件。 あれは、誇大に報道されていて、事実をかなり大袈裟にしていて、学校側は結局問題としては取り上げなかった、らしいですが。 …

レールのない人生の歩き方

学生生活を終えれば、ここから先はレールのない人生、みたいなことを言っている歌詞や小説や随筆、映画やドラマが多くあります。 一方で、レールのない人生をどう歩くかを教えているものは多くないように思えます。 自分も全然知りませんし、もし今一人いる…

人を容姿で判断する、その現実

高校までは男子校だったし、浪人時代は周りに女子はいたものの、ひたすら勉強をしていたので容姿について真剣に考えることはありませんでした。 うん、なかったはず。 あ、でも髪を茶色にしたりしたから、多少は外見を気にしていたのかもしれません。 なにぶ…

その食事、楽しいですか?

うちの食卓はいつも楽しくなかった。 主な理由は父親なのだけれど。 いい年になって、まだ親のことを言うのも何かな、とは思いますが、言います。 子供の頃、食事時にはテレビを見ていました。 上の二人の姉との間には、今は懐かしいチャンネル争いもありま…

別れ 後編

英語の授業で話したことをきっかけに、一緒に遊びに行ったり、飲みに行ったり、休日はバーベキューをしたり、なんてことはありません。 A君とはあくまで英語の授業のパートナーでした。 それでも、授業が始まる前の五分くらいや、終わった後に教室を移る際並…

別れ 前編

「さよなら」 薄く涙を浮かべた彼女はそう言って、長い髪をはためかせながら後ろを向いた。一度も僕を振り返らず、小さな背中は人並みの中に消えていった。 そんな別れ。 ありませんでした。 考えてみれば、人と正式に別れた記憶がありません。 死別は別とし…

移り変わる時代に

昭和の終わりごろに生まれ、平成を生きています。 と言っても、昭和の時代をあまり覚えていません。 昭和の終わり頃に生まれたので。 そういえば、昭和から平成に変わった時に、当時通っていた小学校の校長が「君たちは昭和、平成、そしておそらくその次の年…